実際に今も賛否両論?
防腐剤無添加やパラベンフリー化粧品のメリットとデメリット
カテゴリ:【 無添加の種類 】
化粧品を選ぶ時に、今ではこれを基準で選ぶ人が多くいるほど、よく知られているのが今回の「パラベン」です。
パラベンフリーの化粧品、パラベン無添加の化粧品と最近では販売されだしていますが、今回はこのパラベンおよび防腐剤についてよく見ておきたいと思います。
改めて解説すると、そもそもパラベンというのは石油を精製して作られる成分になります。
主に、防腐剤として化粧品だけでなく、食品などにも用いられているものになります。
腐敗をさせない効果を持った成分
パラベンは石油系由来の成分としては、非常に知名度が高く、この手の成分の中では最も知られている成分の1つと言えるかもしれません。
ただし、表示される際にはパラベンなどとは表示されません。
「パラオキシ安息香酸○○」と記載されます。
また、パラベンと言っても1つではなく、いくつもの種類があります。
先ほどの○○に、それぞれの種類の名前が入る事になり、パラオキシ安息香酸エステルやパラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸イソプチルなどがあります。
パラベンの特徴としては、非常に強い殺菌能力を持っている事です。
そのため、腐敗を防止してくれる効果を持ち、化粧品だけでなく食品など長期保存するものに役立つとして使われています。
実はパラベンは旧表示指定成分の1つ
パラベンが、これほど騒がれる原因になっている1つとして挙げられるのが、アレルギーを引き起こす可能性があるとされていた「旧表示指定成分」の中の1つに記載されているからというのがあります。
肌荒れや吹き出物などを誘発する原因となったり、ホルモンバランスの崩れ、アレルギーを引き越すなどの原因として指定成分にバッチリ記載されているものになります。
この結果、パラベン=悪という話が広がり、パラベンフリーやパラベン無添加、防腐剤無添加といった化粧品が多数生まれる結果になっています。
では、パラベンは本当に悪なのか?
パラベンは、旧表示指定成分に記載されていました。
ですが、化粧品に含む防腐剤として、パラベンは認められています。
もっと言えば、厚生労働省が定めている、化粧品に含めることができる防腐剤として16種類ほどありますが、パラベンがその1つで、1%未満の利用と制限が決められています。
逆に言えば、1%未満なら厚生労働省としても利用を認めているという事でもあります。
また、パラベン自体には、非常に強力な殺菌性を持っています。
そのため、微量でも効果を発揮してくれるので、化粧品には本当に微量しか配合されていません。
先ほど1%未満と記載していますが、1%ギリギリ使う方も珍しく、0.4%や場合によっては0.1%未満の超微量での配合という場合もあります。
また、パラベンは化粧品だけでなく、その防腐効果から、食品、飲料水、医薬品と様々なジャンルで使われているのもまた事実です。
化粧品でパラベンフリーを選び、食品でパラベンが入ったものを食べ、飲料水でパラベンが入っているものを飲むというのも、また変な話でもあります。
また研究者によっては、パラベンは化粧品に配合するレベルなら何も問題ないという人もいると言われています。
大事なのは肌質と安全性と長期間で考える事
パラベンは防腐剤の一種という事で、腐敗を防いでくれる効果を持っています。
逆に言えば、パラベン無添加であれば、封を開けると、その瞬間から腐りやすくなるという事でもあります。
防腐剤無添加は、確かに防腐剤やパラベンでのアレルギーを引き起こす可能性はゼロになりますが、その分、化粧品を早く消費しなければ、逆に腐った化粧品を肌に塗ってしまうという恐れもでてきます。
実際にはパラベン無添加にしたら腐りやすいため、ほとんどがパラベンに代わる防腐成分を入れているのが実情です。
そのため、パラベンフリー化粧品はあっても、防腐剤無添加の化粧品は現実問題として、すぐ腐ってしまうため難しいのです。
また、防腐剤系の成分の表記がなかったとしても、キャリーオーバーの項目でも解説したように今のルールでは原料などの表示義務はないため、書かれていないけど含まれている場合もあります。
また、パラベンは使っていないけど、他の防腐剤は使っているという可能性のパターンもゼロではないので、そのあたりも、パラベンフリーの化粧品を選びたいという場合は、チェックをした方が良いと言えます。
ただ、敏感肌という方に関してはやはりパラベンが反応するという方は小数いらっしゃるようです。
そういった方はパラベンを避けながら自分に合う化粧品を探すのが良いと言えそうです。
パラベン無添加の化粧品は、安全の可能性を少しでも高める代わりに、防腐を防ぐという項目を別で代用する事になります。
なるべく消費を早く使い切るように意識しながら、パラベンの代わりに何で防腐を防ぐのかという項目をチェックしましょう。