今や化粧品でもサプリでも大注目の成分!
テレビCMでも有名なアスタキサンチンを徹底解説
カテゴリ:【 美容成分の知識 】
化粧品の成分は名前がややこしかったり、一般名と表記名で変わったりするのでわからないという事もあります。
今回紹介する、アスタキサンチンというのも、もしかしたらそういう感じの成分の1つかもしれません。
そもそも、アスタキサンチンという成分名を聞いた事があるでしょうか。
ぱっと見たり聞いただけでは、化学物質のような名前にも聞こえますし、知らないという方もいるかもしれません。
しかしながら、実はこのアスタキサンチンは私たちの生活にも意外なほど馴染みがあったりしますので是非チェックしておいてください。
植物由来の天然の色素カロテノイドの一種
アスタキサンチンとは、一言で言えば天然の赤い色素になります。
もっと簡単に言えば、カニやエビなどを茹でて赤くなったりするのが、このアスタキサンチンの特徴によるものでもあります。
カニやエビ、さらには藻などに含まれている天然の色素なのです。
藻などに生息する海の生物は、このアスタキサンチンによって、紫外線から身を守っていると言われています。
フラミンゴのキレイなピンク色も、実はこのアスタキサンチンを含んでいる藻やプランクトンを食する事によって、生み出されている色になっているのです。
他にも、赤い食べ物の代表格でもある「トマト」の赤い成分のリコペンや、オレンジの食べ物代表格の「ニンジン」のβカロテン(ベータカロテン)も、このカノテロイドと呼ばれる天然色素でアスタキサンチンもこの仲間になります。
化粧品に配合するなら天然が良い?
色素と言えば、着色料など化粧品には馴染みが深いキーワードでもあります。
特に、化粧品などであれば、赤い色などを付けるのに使われているやつと記憶している方も多いかもしれません。
ですが、アスタキサンチンは、ただ単純に色を付けるためだけではなく、美容に関しても有効な成分でもあると最近注目をされている成分・物質です。
しかしながら、私たちはアスタキサンチンを赤い海産物から自然と摂取している事になります。
最近では、色々なサプリや化粧品にもこのアスタキサンチン配合のものが増えてきていますが、実はアスタキサンチンは海産物から抽出するのは非常に困難なのです。
現在のアスタキサンチンは「ヘマトコッカス藻」と呼ばれている植物から成分を取り出すのが主流となっていますので天然由来かを確認しておくと良いかもしれません。
アスタキサンチンが配合される事で何が良いのか
アスタキサンチンが化粧品に配合されると言われても、じゃぁそれで何が良いのか?となると、多くの人は知りませんが、実はアスタキサンチンに期待できるのが「抗酸化作用」です。
アスタキサンチンは、そもそも私たち人間の肌などに発生する活性酵素を抑制する抗酸化作用が非常に優れているという特徴を持ち合わせているのです。
どれくらい優れているかという例を出すとこのような感じです。
栄養素 | アスタキサンチンと比較 |
---|---|
β-カロテン | 約5倍 |
ビタミンE | 約1,000倍 |
コエンザイムQ10 | 約800倍 |
ビタミンC | 約6,000倍 |
他の化粧品にも配合されたりする成分と比較しても、これほどの抗酸化力を持つのがアスタキサンチンの最大の魅力と言えます。
抗酸化や抗酸化力について
そもそも、活性酵素と言えば、私たちの肌にとっては老化などの原因にもなると言われている事もありますから、既にご存じの方も多いかもしれません。
アスタキサンチンはその活性酵素を抑制してくれる働きを持ちます。
そのため、肌にできるシミやシワ、そして紫外線対策などへの効果が期待できる成分となるわけです。
少なめの量で、大きな効果が期待が持てるというところや、バイオ製造も可能になっているため、安価という事などもあり人気を集めています。
最近では、アスタキサンチンが配合されちる化粧品もそうですし、サプリメントなども増えてきています。
なぜアスタキサンチンの抗酸化作用が他よりすぐれているのか
アスタキサンチンの最大のメリットが抗酸化作用という事を説明してきましたが、実は抗酸化作用を謳う成分は他にも色々あります。
ですが、アスタキサンチンがなぜこれほどまでに優れていると言われ人気を集めているのかというと、それはアスタキサンチンが働ける場所が身体の特定部位に限られていないという点が挙げられるのです。
細胞膜の内側でも外側でも働ける
小さな違いのように思えるかも知れませんが、実はこれが大きな違いを生むのです。
他の抗酸化作用のある成分などの場合で考えてみましょう。
例えば、ビタミンEの場合は細胞膜の内側で発揮しますし、β-カロテンの場合は細胞膜の中心部分で発揮するなど、それぞれ働ける特定の場所が決まっています。
一方で、アスタキサンチンの場合は、これに限りがありません。
細胞膜の内側であろうと、中心部分であろうと外側であろうと、しっかりと働いてくれます。
アスタキサンチンは細胞膜を貫通して存在が可能になるため、働ける場所を選ばないという特性を持ち、これが他の成分と比較しても大きなポイントになります。
言い換えればアスタキサンチンの場合は、ビタミンEやβーカロテンなど他の抗酸化作用の成分が入りきれない場所などにも、しっかりと浸透し抗酸化作用を発揮する事ができるのです。
そのため、アスタキサンチンには他の抗酸化作用では届かない場所にも効果が期待でき、眼などの眼精疲労や脳などの痴呆などにも効果が期待できると言われていて、アスタキサンチン配合のサプリなども出てきています。
化粧品業界や美容だけではなく、健康的な面からもアスタキサンチンは注目されている成分の1つなのです。
化粧品に関して言えば女性なら皆が望む効果が期待できる
アスタキサンチンに限って言えば、非常に有能な成分でもあることから、幅広い効果が期待できます。
- エイジングケア
- 紫外線予防
- シミ・シワの予防と対策
- 肌のたるみや老化の予防と対策
- 肌の乾燥の予防と対策
- 皮脂の分泌の抑制
アスタキサンチン配合の化粧品の選び方
こんな非常に素晴らしいと思えるアスタキサンチンですが、化粧品に配合される際にはやはりというか他の成分と同じで少し注意も必要です。
というのも、いくら配合されていたとしてもそれがしっかり肌の奥まで浸透するかというのとはまた別の問題だからです。
配合量に注意
化粧品の成分表は、当然ながら配合している成分の多い順に記載する事が義務付けられています。
アスタキサンチン化粧品を購入する場合、当然ですが配合されている成分の量がどれくらいかは書いているかと思いますが、書いていない場合はこの成分表をチェックしましょう。
成分にはアスタキサンチンとは記載されていない事もあります。
最初に述べたように、ヘマトコッカス○○といった表記でされていますので注意しましょう。
しっかりとした技術やメーカーのナノ化されたものを
アスタキサンチンは実は熱や光に弱いという特徴があります。
また、成分自体も安定しにくいといったマイナスな特徴がありますので、技術力が必要になります。
そうなると、しっかりとした技術力があるところ、裏付けのあるメーカーのものでないと、単に言葉だけ適当に並べた実はたいしたことのないアスタキサンチン化粧品を掴まされてしまう事になりかねません。
また、アスタキサンチンは水に溶けずに油に溶ける脂溶性になります。
そういった事もあり、色々な工夫を凝らして研究開発できるところでないとしっかりとアスタキサンチンの効果効能を上手に引き出すのは難しいのです。
必ずしも有名である必要性はありませんが、実際に今のアスタキサンチン化粧品で販売して人気を集めているのは大手ばかりになるのは、こういったところが理由でもあります。
実際、今の日本においてはアスタキサンチンの化粧品と言えば、富士フイルムやDHC、KOSEなど大手が力を発揮しています。
副作用などはないけれどアレルギーには少しだけ注意も?
アスタキサンチンにはいわゆる副作用的なものはないとされていますので、基本的にはどんな方にも問題無く使えるはずです。
また、アスタキサンチンは今はヘマトコックスから抽出するのが主流になります。
カニやエビなどのような甲殻類から抽出する事は、技術的には今は確立されつつありますが、(参考PDF)今はまだあまりないかとは思いますが、その場合は甲殻類系のアレルギー持ちの方は少し注意した方がいいかもしれません。
ヘマトコックスからの抽出であれば特に副作用などもありませんので、問題無く使用できます。
とはいえ、化粧品は合う合わないの世界でもありますから、パッチテストなどをしたり肌トラブルが多い方は医師と相談して使うなどをするようにしましょう。